かもめの英語ハッピーブログ

英語講師、翻訳者、元外資系航空会社客室乗務員のkamomeskyが、英語学習法、実践の記録、日々の気付きなどについて日本語と英語で書いています。

恋に落ちたも同然で。

こんにちは。春節、あけましておめでとうございます。意味深な(?)タイトルになりましたが、 恋しているお相手はヒトでも鳥類でもありません。

中国語なんです。

台湾にフライト(前職・客室乗務員)する機会はあり、最低限必要な単語は呪文のように唱えていましたが、一番言いたい「歓迎光臨」(いらっしゃいませ)の発音が恐ろしく難しい・・・。学ぶべき膨大な数の漢字(簡体字)、音のバリエーション、四声、さらに難解な構文を見て、この言語は絶対に「ものにならない」と、あきらめていました。

ただ、気になる存在ではありました。何しろ、中国語学習を難しくしている、その「音」がとにかく美しいのです。憧れですねー。恋、と書いたのはそのためです。そこへ、科学的(?)な後押しが加わりました。きっかけは、神戸大学の入試問題過去問(2014年度)の英文です。(英文の出典はマルコム・グラッドウェル氏の「Outliers」)。

7つの数字「4、8、5、3、9、7、6」を声に出して読み、目を離して20秒で暗記した後に復唱できるか、という問いかけで始まります。この課題、英語話者の正答率が50%なのに対し、中国語話者ならほぼ確実に復唱できるといいます。なぜなら、 

“(Because) as human beings we store digits in a memory loop that runs for about two seconds. We most easily memorize whatever we can say or read within that two-second span.”
(私たち人間は、約2秒間機能する記憶回路に数字を保持する。私たちはその2秒の間に言ったり読んだりできることなら何でも容易に記憶にとどめる)  

 

  “And Chinese speakers get that list of numbers―4, 8, 5, 3, 9, 7, 6―right almost every time because, unlike English, their language allows them to fit all those seven numbers into two seconds.”
(そして中国語話者はその4、8、5、3、9、7、6という一連の数字をほぼ毎回正しく言える。なぜなら、英語と違って、彼らの言語ではその7つの数字すべてを2秒以内に収めることができるからである)   

ここで中国語のコンパクトさにすっかり感心しました。確かに「スー」「パー」「ウー」とかで済むんですよね。その後、中国ドラマのほんの一部(ええ、もう、まったく分かりません)を英語字幕で見るに及んで、また感心。

原則として漢字1字が1音節なので、深い意味を持つセリフもあっという間に終わります(四字熟語のイメージ)。中国語字幕は10文字くらいなのに、英語字幕は2行になり、時にはそれでも足りずに切り替わってさらに1行続く、とかの連続で(笑)。かといって英語に無駄な表現があるわけでもなく、これは純粋に言語の差。

すごいわ中国語・・・同じ時間内に伝達できる情報量が圧倒的!

 

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というわけで、すっかり感心した私は、勢いで今月からラジオ講座を聞き始めました。10月から始まっている講座の2月ですからね、まったくわかりません(笑)。聞いているだけです。「文法用語にたよらない画期的な入門書」という触れ込みの手引書も買ってみましたが、開けると文法用語のオンパレードで・・・(レビューを過信した私がいけませんでした)。これは封印。

ただ、この期に及んで(笑)第2外国語を始めるのは、かなりハードルが高いです。英語講師としては、英語力も維持しなくてはいけません。日本語を読み、聞いているだけで英語回路が後退するというのに、新しい外国語を入れるとなると、ちょっとしたパーフェクトストームになりかねません・・・。

ここは焦らず、英語で培ったメソッドを参考に「無理しない」中国語学習をしていきたいと思っています。中国語にも通用するのか、自分で実験ですね(笑)。今は呪文のような中国語が意味を持って聞こえるようになったら嬉しいです。

本日もお読み下さりありがとうございます。

May something wonderful happen to you today♪