かもめの英語ハッピーブログ

英語講師、翻訳者、元外資系航空会社客室乗務員のkamomeskyが、英語学習法、実践の記録、日々の気付きなどについて日本語と英語で書いています。

コロナ報道にみる英語

このところ、時間がある夜にアメリカのABC NewsかNBC Newsをライブで観ています(YouTubeライブ配信)。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連のニュースが中心で、医療スタッフが忙しく行き交う病院内や、病床不足でセントラルパークまでが野戦病院のようになっている様子など、現実とは信じ難く映画のワンシーンを見ているかのようです。また、テレビ局での安全対策なのでしょう、お天気キャスターは自宅からネット中継で伝えていました。

COVID-19関連のリポートや専門家インタビューの中で頻出している表現があります。とはいえ、事態の進展とともに頻出する語彙が変化してくるとは思うのですが、最近よく耳にした幾つかを挙げます。

その前に、COVID-19という名称。日本では「コビッド」と言う人も最近増えてきたようです。ネイティブの発音は「コウヴェド」に近いです。「CO」は Corona の略なので「コ」と発音しそうなものですが、「COVID」と英単語的になると「コウ」と発音する方がしっくり来るのかもしれません(確かなことは言えないノンネイティブ)。では、英語表現です。

・flatten the curve(曲線を平らにする)

流行のピークの曲線グラフ、日本版も報道で目にしますが、急カーブを作ると医療崩壊を招くため、これをなだらかにする、ということですね。

・mitigate the impact(影響を緩和する)

これもよく聞く単語の mitigate で、ゼロにはできないけれど和らげるという文脈で、ある意味使い勝手がいいのかもしれません。

・live paycheck to paycheck(毎月の給料ぎりぎりの生活をする)

これが多くのアメリカ人の暮らし方だということで、今回突然失業した人たちは、来月の家賃支払いにも困っているそうです。

・ventilator(人工呼吸器)

まずは換気扇、換気装置、通風孔のイメージで覚えた単語ですが、この単語を耳にしない日はありません。NY州のクオモ知事は ventilator があと6日分しかないと緊急支援を訴えました。

専門家がCOVID-19対策で効果的と指摘していたのが次の2つです。

・stay-at-home order(自宅待機命令/外出禁止令)

要請ではなく order(命令)です。(3/15~21の酒類の販売は前年比で55%伸びたそうです。)

・social distancing(社会(的)距離戦略)

人と人との距離を6フィート(約180cm)開けることで感染を防ぐというもの。日本でも「ソーシャル・ディスタンシング」という語が紹介され始めているようです。(NHKでソーシャル・ディスタンシングと「タン」に強勢が置かれるのになじめない・・・英語のアクセントはSocial Distancing です。)

先行きに関しては grim という形容詞がよく出ています。暗いだけでなく深刻さも加わった厳しさを表していますね。

深刻さといえば、東部のバージニア州では6月10日までの自宅待機(外出禁止)を命じる executive order(州知事命令)が出ています。6月10日ですよ・・・。

振り返って日本では、現金給付や融資策が具体的になってきましたが、executive orderは出ず、「さまざまなご要請はさせていただくことになるかもしれませんが・・・」(首相)ということ。要請に「ご」が付く緩やかな感じですが大丈夫です?
欧米との大きなギャップに、日本はつくづく不思議な国だと思います・・・。

 

本日もお読み下さり、ありがとうございます。

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