いつもそばに。
週末に桜を観てきました。ずっと前から、今年の桜は友人と観ようと決めていました。近所にある桜の大樹なのでお花見というほどではありませんし、ウイルスの心配も要りません。その友人はもうここにはいないからです。
昨年、私は大切な友人を病で亡くしました。高校の同級生で帰国子女だった彼女は、私に多くのインスピレーションを与えてくれました。といっても、彼女の英語を聞いたのは英語の授業中だけでした。ネイティブ級の英語力は彼女の一面に過ぎないのに、「英語ができていいね」というようなことはさんざん言われていると思ったので、そのことには触れたくなかったのです。
私たちは洋楽や映画の話をし、まだ日本ではメジャーでなかったハロウィーンにお菓子を交換し、アドベントカレンダーのカードを贈り合い、クリスマスまで1日ずつ窓を開いていきました。彼女が活動拠点をアメリカに移した後も郵便やメールで連絡を取り合っていました。多忙な彼女とはなかなか会えなくて、「いつか、今までの誕生日をまとめて一緒にお祝いしよう」と約束していました。
彼女はいつも、自分は高校生の時からちっとも変わっていない気がする、と話していたし、私は高校生の頃の彼女の笑顔やしぐさ、話し声を驚くほど鮮明に覚えています。
私は天国も地獄もこの世にあると思っている人間なので、クリスチャンだった彼女が「主の御許へ迎えられた」と考えることは難しいです。それでも、地上のどこかに彼女の spirit がいるんじゃないかと思わずにいられません。
舞い散る桜の花びらや、顔にかかる雨の粒、木の葉を揺らす風、日没前のやわらかな光の中に―。
いつか彼女がカードにこう書いてくれたから。
"I’m always there for you."
本日もお読みくださり、ありがとうございました。
May something wonderful happen to you today♪