道案内で、すれ違い? 単語の守備範囲について。
こんにちは。先日の英語レッスンで、生徒さんの職場の同僚の方の体験についてお聞きしました。
それは、
「外国人観光客らしき人にどの地下鉄に乗ればよいかを伝えるのに『あっちです』と言いたかった。とっさに出たのは”Over there.”だったが、もっと他に言い方があるはずだと思う」
というものです。
私は、「Over there. が出れば十分で、私なら”That way.”と案内しただろうと思うし、道案内で使う表現はわりと限られていますよ」とお伝えしましたが、生徒さんは一瞬きょとんとした表情をされました。
おや?
その後、大阪の地下鉄の「ややこしさ」について話したりして、レッスンに入りましたが、きょとんとされた一瞬の表情は私の脳裏を離れません・・・。
冒頭の会話は英語でしたので、地下鉄=subway で話していました。Subwayの第一義は交通機関としての地下鉄なので、私は大きなくくりでの地下鉄の道案内の話だと思って聞いていました。
なんばウォーク(ローカルでごめんなさいませ)に立って、阪神なんば線を大阪メトロ御堂筋線と間違えそうになっている中国人観光客氏に「あちらですよ」と知らせるkamomeskyの図をビジュアライズしていたほどです(笑)。
「あれは、もしかして駅構内に入った状況で、別のプラットフォームを指している場面だったのでは・・・?」
と、ようやく思い当たったのは、翌朝、ベランダの鉢植えに水やりをしている時でした。ビジュアライズ、間違えてました。
日本語の「地下鉄」は、交通機関としての subway、地下鉄線の subway line、列車のsubway train の全部をカバーする便利な語です。ただ subway とだけ英訳すると、話し手と聞き手がどれくらい状況を共有しているかによって、思い浮かべる絵が変わってくることがあります。
大阪メトロだと、同じ駅で複数のsubway linesが見えている状態かも知れませんので、その場合はどのsubway lineかを名称や何番プラットフォームかで伝えるということも可能ですね。
日本語と英語で単語の守備範囲がぴったり重なることは稀ですし、聞き手によって捉え方が異なることもあります。少し詳しく言う、というスタンスが伝わりやすさにつながると思います。
最後に、地下鉄でのご案内の英語を少々。
"Take the Midosuji subway line and change trains at Namba for the Sennichimae Line."
"It’s four stops from here."
(ここから4駅です)
"Follow the sign for the Sennichimae Line."
(千日前線への案内表示に従って進んで下さい)
たのしい道案内をー。
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