かもめの英語ハッピーブログ

英語講師、翻訳者、元外資系航空会社客室乗務員のkamomeskyが、英語学習法、実践の記録、日々の気付きなどについて日本語と英語で書いています。

大統領の仮定法

こんにちは。「NHKラジオ英会話」は今月、遂に仮定法に入りました。4月のユニークな文型解説に始まって、ずいぶん遠くへ来たものですー。

今週は大西先生のおっしゃるところの「ハイブリッド」型の仮定法表現。過去の事実に反する仮定を述べて「あの時○○だったら、今頃○○なのに・・・」と、起こることのなかった結果を現在に引き寄せる、ちょっと未練がましかったりお説教くさかったりすることもある表現です・・・。

“If you had followed my advice, you wouldn’t be in such trouble now.”

(あなたが私のアドバイスに従っていたら、今になって、そんな困ったことになっていないでしょうね)

という例文が紹介されていました。

そして、ちょうど今日、NHKラジオの「ニュースで英語術」ではトランプ米大統領の「一般教書演説」(State of the Union address)を取り上げていたのですが、ここにもハイブリッド型の仮定法が登場していました。

“If I had not been elected president of the United States, we would right now, in my opinion, be in a major war with North Korea.”

(私の考えでは、もし私が大統領に選ばれていなかったら、今頃は北朝鮮と大きな戦争になっていただろう)

なんだか、ドヤ顔が見えるような仮定法ですが(笑)。

実際は大統領に選ばれたわけなので、ここは仮定法を使った仮定表現でないとおかしなことになるわけです。

それに対して、大統領選中の発言はどうだったでしょうか? 2016年8月18日ノースカロライナ州シャーロットでの演説で次のように述べています。

“If I am elected President, this chaos and violence will end-and it will end very quickly.”

(私が大統領に選出されたら、この大混乱と暴力は終息する―それも極めて速やかに、だ)

大統領に選出される可能性がある状況での仮定ですから、ここで仮定法を使うことはありません。通常の(直説法といいます)仮定表現になります。

ところで、エアラインの英語面接試験では ”If you were the prime minister, what would you change?”のような質問をする会社がありました。実際は首相ではないので、仮定法で聞かれます。

答えの内容も重要ですが、文法力をチェックされてもいるので、「答えが思いつかなくても、とりあえず “Well, I would…”と言ってから考えるように」とアドバイスしていました。仮定法を理解しているというメッセージになり、文法面では得点できる見込みがあるからです。

本日もお読みくださりありがとうございます♪

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