ネイティブ感覚のわかりにくさ。他動詞の強さについて。
こんにちは。「NHKラジオ英会話」は年度の最終月ということで、総復習をしているようです。3月第1週では、久しぶりに「他動型」「自動型」などの説明を聞きました。
その中で、discuss という単語について(他動詞なので目的語を直接後置するタイプ)、どうして「自動型」のように前置詞を取らないのか、discuss の印象をネイティブのアシスタントさんに尋ねていました。お答えは、
ろーざさん:”Well, ‘discuss’ is very much like ‘digest’, like ‘devour’; it’s very direct, right?”
(discuss は digest や devour に似た感じで、とても直接的よね?)
クリスさん:”Exactly. Like ‘attack’, it really stresses the directness of the relationship with the object.”
(そのとおり。attack のように目的語との関係性の直接さを強調しているね)
大西先生は、discuss というのは非常に強い感触を持つ動詞なので他動型だ、とまとめていました。これに対して talk about は、about のイメージが出てくるので、回りくどい感触がしてくる、とのこと。
ネイティブの感覚は面白いと思いましたが、discuss が強い感触だから前置詞なし、という覚え方はノンネイティブの私たちには難しいように思います。
ネイティブのいう discuss の強さのイメージは、前置詞を取らない直接的な使い方に由来するものかもしれないと思えるからです。強いから前置詞を取らないのか、前置詞がないから強いと感じるのか・・・鶏が先か、卵が先か、というような印象を受けます。
感触の強弱という視点は興味深いのですが、これを基準にさまざまな動詞について他動詞/自動詞を切り分けていくのは難しいでしょう。
文法試験でも、discuss か discuss about かを選択させる趣旨の出題は頻出しますが、ノンネイティブの学習者としては、こういったことを、結局は1つ1つ覚えていくしかないと思います。さらにイメージ付けができれば、記憶の補強になります。
discussの他にも、他動詞(または他動詞としての用法を選ぶべき場合)に、日本語感覚の判断から前置詞をつけてしまいがちなもの(したがって試験に頻出します)があります。例えば、
approach(~に近づく), enter(~に入る), marry(~と結婚する), reach(~に到着する、~に達する), resemble(~に似ている)
など。日常会話でもよく使う単語たちなので、間違いなく覚えておきたいところです。resemble がどれくらい強い感触なのか、ノンネイティブの私には知る由もありません・・・。
本日もお読みくださりありがとうございます♪
May something wonderful happen to you today!