かもめの英語ハッピーブログ

英語講師、翻訳者、元外資系航空会社客室乗務員のkamomeskyが、英語学習法、実践の記録、日々の気付きなどについて日本語と英語で書いています。

桶いっぱいの水

こんにちは。4月から、NHKラジオ「レベルアップ中国語:聞く・まとめる・伝える一挙三得中国語」(3カ月の講座、数年前の再放送だそうです)を聞いています。

難しいので、聞いているというより「聞こえている」状態なのですが、お目当ては金曜日の放送です。毎週金曜日は、講師の陳淑梅先生のエッセイ集「茉莉花」から選ばれたエピソードが取り上げられます。私はこのエッセイ集のCDを昨年から聞いているので、今回の再放送を知った時はとても嬉しかったです。金曜日の放送日に向けて同じエピソードを1週間聞き込む、ということをこの3カ月続けています。

エッセイ集に解説はなく、わずかな語注と日本語訳だけが頼りですが、何度も聞いていると確実に記憶に残るものがあります(努力しなくてもー)。繰り返す音の効果ってすごいと思います。何より、お話が面白いことも記憶の助けになっていますね。

今週のエピソードは「青年教師」。天津外国語学院の日本語科を卒業した著者は、すぐに母校の日本語教師として着任するのですが、学生に「北京に行きます」と「北京へ行きます」の違いを質問され、納得してもらえる説明ができないなど、悩みは絶えません。

著者は、気持ちに実力が追いつかないと感じます。

「ことわざに、『人にコップ1杯の水を与えるためには、自分に桶1杯の水がなければならない』と言います。今の私ではとうてい人に教えるレベルではないと痛切に感じていたのでした」

ああ、これは英語について私がいつも感じていることです・・・。英語の桶にいつも水を張り続けておくことは簡単ではありません。日本にいて日本語が母語、帰国子女でもない私には、英語の桶の底に小さな穴があいているようなもの。水を入れてひと安心、というわけにはいかないことを痛感しています。

さて、この講座の他の曜日には、日本の昔話や中国の故事成語を紹介しています。「青年教師」だった当時、著者は良い授業をするために毎回必死に準備をしました。その「必死」を表す中国語が「拼命(ピンミン)」なのですが、この単語は先月放送の昔話「文福茶釜」にも出てきました。

わなにかかったタヌキが懸命に(拼命)もがいていたのです!

わなから逃れようと必死にもがいているタヌキの姿と、必死で授業の準備をしている新米先生の姿が重なり、「拼命」のイメージが確立した感じです。物語やエピソードで学ぶ醍醐味ですね♪

茉莉花」を読む金曜日はあと3回。大切に聞きたいと思っています。 

 

やさしい中国語で読む自伝エッセイ  茉莉花

やさしい中国語で読む自伝エッセイ 茉莉花

 

 

本日もお読みくださりありがとうございます♪

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