かもめの英語ハッピーブログ

英語講師、翻訳者、元外資系航空会社客室乗務員のkamomeskyが、英語学習法、実践の記録、日々の気付きなどについて日本語と英語で書いています。

NHKの英語講座は無料ですが、「無償」ではありません。

こんにちは。NHK「ラジオ英会話」「遠山顕の英会話楽習」を聞いてみました、とご報告くださった生徒さんに、頼まれもしないアドバイスをしたかもしれないkamomeskyです。

そのアドバイスは「聞くのであれば、必ずテキストをご用意ください」というものです。NHK出版さんの回し者ではありませんが、Do yourself a favor and get that TEXTBOOK!です。

まず、講座の構成上の理由があります。テーマ曲とごあいさつも含めて15分しかない放送時間に、たくさんのコーナーが幕の内弁当のように詰め込まれています。アウトプットにつながる英語をゴールにしているためとは思いますが、聞くだけで学べるキャパを超えています。身につけることが目的なら、テキストで要点を確認しながら体系的な理解に落とし込む必要があります。

また、英語の上達に関わる理由もあります。

ラジオ講座は無料なのでとりあえず聞き流しておく、というのは少々危険です。とりあえず聞き流していた本人が言うのですから間違いありません(笑)。聞き流しただけでも何だか「英語学習をした」気分になりますが、テキストなし、予習なし、復習なし、ではザルで水をすくうようなもの。記憶に残ってくれません。覚えていなくても「聞かないよりまし。無料だし・・・」と納得してしまうところもあります。無料かもしれませんが「無償」ではありません。きちんと学べたかもしれない貴重な機会をふいにしてしまっているなら、その講座はあなたにとって15分の時間泥棒です。結果的に上達を先延ばしにしていることになります。上達を先延ばしにできるほど人生は長くないと思う私は、聞くと決めた講座はテキストを買うことにしています。

英語以外でもNHK語学講座では講師の方が「テキストをお持ちの方は・・・」とおっしゃいますが、これはさまざまな聴取者を考慮したNHK側の配慮だと思います。テキストはなくても十分だという含みではないでしょう(どちらかというとテキストのPRかと)。

「ラジオ英会話」は特にテキスト必携です。理由は、大西泰斗先生の解説がユニークで、微に入り細を穿つ、その穿ちぶりがラジオで「見えない」ことがあり、テキストの助けなしにすべて吸収することが難しいと思われるからです。また、テキストを読んでも解説がしっくり来ない場合は、教え方の好みの問題かもしれませんので、講座を聞き続けられそうかを見極める意味でも一読しておくのが無難かと。

「遠山顕の英会話楽習」は、ダイアローグのリピート機会が多く、テキストなしでも練習した実感があるのですが、先週のキーフレーズや作文のポイント、覚えてます? 日常でネイティブが使う表現が満載のこの講座、「復習で聞き流している」レベルでなければ、文字やイラストも合わせて視覚的に記憶に残すのがおすすめです。

「なんとなく」聞き続けてしまって、貴重な時間と上達機会を無駄にされませんように―。 

本日もお読みくださりありがとうございます♪

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